もう幼ければなんでもいい

2Dアクションホラー『INSIDE』 感想



Steamにおいて10000以上のレビューが寄せられている人気インディーズゲームの『INSIDE』を、先日完走しました。
メーカーの前作はLINBOというこれまた有名なゲームらしいですが、自分はまったく知りません。

『INSIDE』 Steamストアページへのリンク





【はじめに】



まず初めに、INSIDEはホラーゲームです。
人体がはじけ飛ぶといったゴア表現、生理的嫌悪感の強い描写もあります。

ホラーゲームが大嫌いな俺がどうしてINSIDEをプレイすることに至ったかと言うと、
このゲーム、サイトによってはなぜかホラーとして扱われておらず、
このゲームがホラーということを知らぬままに購入・プレイに至ってしまったからです。


ホラーゲームであることを隠す、あるいはそうであることを伝え忘れているような紹介を書く奴は、
人の心の痛みがわからないゴミクズです。
まして、製作者本人がその事実を公表していないなどもってのほかです。

このゲームの場合、ストアページのどこにもホラー要素があることが書かれておらず、
レビューに至っては「ホラー要素はない」とまで断言している奴までいる始末

一方で「ホラー要素あり」と注意を促しておられるすばらしい方もいらっしゃいます。

他のサイトを見ても、ホラーと明記してあるところもあれば、不気味な要素がある程度の表現にとどめているところ、
怖いところなどまるでないかのような書かれ方をしているところもあります。

人を選ぶジャンルのゲームであるならば、そういったことはきちんと注意喚起すべきではないかと強く思います。
「え?この程度でホラー扱いなの?」と、本気でホラー要素など欠片もないと心から感じているならば仕方がありませんが、
それはそれで先述したような他人の心を理解できない人種だと思っています。



2Dプラットフォーマーじゃねえよ死ねッ





このように出会い方としては最低最悪でしたが、それはそれとしてこのゲームは確かに凄いゲームでした

「面白かったかどうか聞かれたら、引き込まれたと答える」と評していたレビューがありましたが、
これが一番的確かなと思いました。
あえてこれをさらに強調するなら引き込まれるというよりは、「飲み込まれる」という印象を抱きました。

この記事の冒頭でいきなり発狂しているような自分がホラーゲームを完走したというのは我ながら凄いことで、
それだけにこのゲームもまた、そうさせるだけの凄まじさがあったと言えます





【ゲーム性と演出】



ゲーム性としては3Dグラフィックの2Dアクションパズルといったところ。
主人公ができる動作はジャンプ、掴む、歩くだけですが、この単純な3動作しかないにも関わらず謎解きの幅が広く、
それでいて適度に難しく純粋にパズルゲームとして面白い作品になっています。

ひたすら右に進むだけという構成になっており、実質一本道。
ゲーム性に関してはとてもわかりやすい作品です



しかしながら、それだけでは当然このゲームはSteamトップページに表示されるようなゲームではなかったでしょう。

会話が存在せず、演出だけで展開されていく不気味なストーリーこそが、INSIDEのINSIDEたる面です。

プレイヤーは主人公たる赤い服を着た少年を操ります。
スタート地点からいきなり人間に射殺されたりそいつらが使役する犬どもに食い殺されたりと、
ダークさと不気味さが容赦なく全開で展開されていきます。

どんな世界なのかも分からずに殺されながら道を進んでいると、
やがて研究所のような施設にたどり着き、中を探索していくことになります。
そこからはおぼろげながら物語の輪郭を垣間見ることができるようになりますが、
それと同時に、悪夢のような光景が広がっていきます。

深層に至るにつれて悪夢もその深度を増していき、最終的には・・・・・・・・・・・・・




繰り返しになりますが、このようなトリップ感すら覚えるほどの不気味さが、
言葉を使われずに演出によって語られていく様こそがINSIDEだと思います。





【人を選ぶ要素について】

・ホラー要素
全体的に不気味。
特に後半ほど狂った世界になります。
また、水中を泳いでいると突然全裸の人間が全力で追いかけてきて触れると水底に沈められて死ぬという、
ホラー以外のなにものでもない場所が何箇所か…。
ただ、自分が最後までプレイはできただけあって、直接的なホラー要素は確かにそこまでは無い、と思います。


・ゴア表現
動物に食い殺される、プロペラに巻き込まれてバラバラになって消し飛ぶなど。
ただ、内臓が出たりすることはなく、人体のグラフィックもそんなリアルではないのでたぶんゴア表現としては軽いレベル


・生理的嫌悪感を催す描写
ホラー要素よりもこっちのほうがキツいかもしれません
かなり直接的なネタバレになってしまうので詳しく書けませんが、
人間の尊厳が一切完全にまったく認められていないとだけ。
このことはゲーム序盤からハッキリわかります。





【考察?想像?妄想?】

もうひとつ人を選ぶ要素として挙げたいのは、「ストーリーで語られない部分があまりに多い」という点。
それは作中において言葉が用いられないからではなく、意図的にストーリーが理解できように作られています。

この手の作品は考察を重ねると大体の人が納得できる内容になっていることが多いですが、
INSIDEではプレイヤーに与えられる情報がかなり断片的で、
大部分を想像によって補わなければいけない
ように見えました。
考察サイトなどを見ても、大体の人が頭を悩ませながらいろんな可能性を考えているようです。

ひとつの明確な答えにたどりつくとても謎が少なく、プレイヤーの想像次第で物語が変わっていく作品です。

これを「謎の残し方がうまい」ととるか、「プレイヤーの考察に委ねすぎている」ととるかもプレイヤー次第でしょう。
また、「ちゃんと謎を解消してすっきり終わる物語のほうが好み」という人も少なくはないと思います。

総じて、本当に人を選ぶゲームだと思います。





【総評】

凄いゲームだった。

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コメント


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この記事の「はじめに」を見て本当に感動しました。
皮肉とかではなく真剣にそう思います…。

きゅあ | URL | 2017年07月03日(Mon)22:29 [EDIT]

>きゅあさん
コメントありがとうございます!

フリゲを追っていると避けられないのがホラーゲームですね。
元から苦手でしたけど、あちらもこちらもホラーゲームまみれでより明確に嫌いになってしまいました。

優しい雰囲気、ほんわかなゲームを見ると、
「あ、これ突然ホラーになるんだな」と思う程度には毒されています。

JAKE | URL | 2017年07月04日(Tue)14:08 [EDIT]