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もう幼ければなんでもいい

長編ADV『テレキト』 感想

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『テレキト』はプレイ時間10時間弱の長編ADV
PC及び、スマートフォンでのプレイが可能となっています。

テレキト公式ページ





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テレキトの正確なジャンルは「本格SFノベルアドベンチャーゲーム」となっており、AIの暴走により地球は滅亡し、月に移住できた5000人が唯一の人類の生き残り
さらに地球を統括するAIはその月の人類すらも皆殺しにしようと、殺戮兵器を次々と送り込んできているという、あまりにも絶望的すぎる状況から物語はスタートします。
(厳密にはAIというより、地球のあらゆるシステムを管理する機械そのもの)


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作中でも触れられている通り、機械の反逆というのはありふれたテーマではあるのでしょうが、それでもここまで悲惨な状況に追い込まれたところから始まるストーリーは結構珍しいのではないでしょうか。
よくあるAI対人類というより、人類はもはや詰んでいるに等しい状況です。



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そんな状況で最後に残された人類の僅かな希望が、戦闘に特化したロボットとでもいうべき存在、テレキトなのです。



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本作品は、5人のテレキトからなるSISTARSというチームの物語でもあります。
極限まで追い詰められた人類を守るため、人工の存在である彼女たちは5000の命を背負って戦っていくこととなります。



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人類は絶望的な状況を覆せるかあるいはこのまま順当に絶滅するか。
それこそが『テレキト』の物語の焦点なのですが、それはあくまでひとつの面でしかありません。



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何故地球はAIによって滅ぼされたか?何故逃げられた人類は月で生活ができているのか?そもそもテレキトとは何なのか?
この世界の様々な謎が、SISTARSの目線から解き明かされていきます。
『テレキト』という作品の魅力は、この散りばめられた謎にあるとも言えます。





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絶望としか言いようがない状況。なにもかも不明瞭な世界。
間違っても明るいストーリーではありませんが、それ故に重厚な物語が、10時間弱のボリュームでこれでもかと描かれます。

重くても、苦しくても、それでも真正面から描くべきものを描き切った作品であるように感じました。
そんなお話が好きな人にはとても印象に残る作品だろうと断言できます。










ここまでは本作品の紹介ですが、ここから先にはネタバレ全開の個人的な感想を書いていきます。
少しでも本作を自分でやってみたいという方は絶対に見ないでください。

 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



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というわけで、ここからはネタバレを配慮しない個人的な感想。

この『テレキト』、間違いなくプレイして良かったと心から思える力作だった。
ただ、死ぬほど大好きになったか、一生覚えていたい作品だったかと問われると、YESとは答えられないかもしれない。

理由としては、やはりハッピーエンドとは程遠い、あの終わり方が全てなのかなと。
逆に自分はやっぱり多少ご都合主義でも完璧なハッピーエンドのほうが好きなことを再認識することもできたのかも。

この物語とこの世界は、ユアがユアであり、ユイがユイである限り最初から詰んでいた。
その時点でもう世界規模でのハッピーエンドは存在しない世界なのは避けようがない。
むしろ人類残り5000人というところまで追い詰められて、あのラストまで持っていけたこと自体が既に奇跡であり、人類視点で見るならばそれ以上を望むべきではないのかもしれない。
それでも自分としては、やはりSISTARSの5人がちゃんと生き残る物語が、最終的な正史であって欲しかった。

でも、そういうご都合主義を排したからこそ、ここまでの物語となれたのだろうとも思うし、そうする以外の選択肢は逆にこの作品を陳腐なものにしてしまうんだろう。
だからこれは良い悪いではなく、俺の好みの話でしかない。

お話の構成もテキストも非常に丁寧で、最初から最後までずっと楽しくプレイできて、夢中になって読み進めた。
叶うならば、いつかこの作者さんの描く、ハッピーエンドの物語を読んでみたい。

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