

『PCOT』は、画面上の英文を読み取って日本語に翻訳してくれる、翻訳支援ツールです。
今までにも同じようなツールはいくつか試したことがあるのですが、どれも正常に動作しませんでした。
Twitterで見かけたこの『PCOT』を試してみたところ最高の使いやすさだったため、この記事で簡単にご紹介させて頂こうと思いました。
『PCOT』ダウンロードページ
http://www.gc-net.jp/s_54/
【OCRの準備】
『PCOT』では、画面上の文字を読み取るのにTesseractOCRというものを利用しています。
TesseractOCRの導入方法についてはReadMeに記されています。
※本プログラムはTesseractOCRを使用しています。
ランタイムがインストールされていない方は下記URLから「vc_redist.x86.exe」をダウンロードし、インストールしてください。
https://www.microsoft.com/ja-JP/download/details.aspx?id=48145
※「Visual Studio 2015 の Visual C++ 再頒布可能パッケージ」をインストールしても翻訳範囲選択後にエラーが発生する場合
PCOTの「tessdata\eng.traineddata」をCapture2Textの「tessdata\eng.traineddata」に置き換えると動作するらしいです。
(ReadMeより)
自分の場合、ランタイムをインストールしてもダメだったので、Capture2Textというツールをダウンロードしてeng.traineddataというファイルだけかっぱらってきて、PCOTのtessdataフォルダの中にある同名ファイルに上書きすることでTesseractOCRが利用可能になりました。
Capture2Textは適当に検索すると出てきます。
また、Windows 10である場合はWindos 10 OCRを利用することも可能です。
導入方法はこちら。
TesseractOCRもWindos 10 OCRも、画面上の文字を読み取る機能を担っています。
どちらにも読み取りやすいフォントの得意不得意があるようなので、可能ならどちらとも利用可能な状態にしておくと良いでしょう。
【実際にPCOTを起動してみる】
OSがWindows 10の人は普通に「PCOT.exe」を起動します。
Win10以外の人は、「PCOT_OTHER_WIN10.exe」を「PCOT.exe」にリネームして起動します。

こんな画面が出てくるので、翻訳したいゲームのウィンドウを「選択」します。
(フルスクリーンは未対応)

メインとなるウィンドウが出てきます。
ここで色々設定する前に、試しに左上の「フリー翻訳」をクリックしてみましょう。

ゲーム画面から、文字を読み取って翻訳する範囲を決める画面になります。
今回はメッセージウィンドウをまるっと囲むように選択してみましょう。

このように、メイン画面に読み取った原文と翻訳結果が表示されます。

文字の読み取りが上手くいかなかった場合、可能であれば原文を手直ししてからウィンドウ中央の「即時翻訳」をクリックすることで再翻訳させることができます。
今回の例の場合、「 , 」が「 . 」になってしまったのでそこだけ手直しをしました。

一度「フリー翻訳」で読み取り範囲を指定すると、次からはその右上の「翻訳」から同じ個所を読み取って翻訳してくれます。
基本的な使い方は以上です。
【設定】

画面上部の「システム設定」から使いやすく設定しておきましょう。
(※ 2021/1/25追記 元々PCOTには、段落分けを自動で判定し、必要に応じて画面上の文章が改行されていても自動で繋げる機能が備わっているとのこと。1ブロックの文を確実に繋げて読みたい場合にのみチェックを入れると良い)
また、ここでちゃんと準備ができていれば、「使用OCRエンジン」をTesseract OBSとWindows 10 OCRの2つから選ぶことができます。
今選んでいるほうでは上手く読み取れない、となったらもう一方に変えてみましょう。
なお、今どちらを選んでいるかは、メインウィンドウの一番上のタイトルバーに表示されています。
「共通動作設定」では、「翻訳後に音声出力」にチェックを入れておくと日本語文を合成音声で読み上げてくれます。
必要ならチェック。
「範囲選択時に対象プロセスのスレッドを停止」は、チェックされていると読み取りのたびにゲームが止まります。
これは不必要だと思ったら外しておいたほうがいいです。
「ショートカット設定」からはショートカットを設定できます。
ただ、あまり細かくは設定できません。
例えば先ほど使った「翻訳」ボタンのショートカットキーに用いるキーは数字の0キーで固定で、それにCtrlやAlt、Shiftキーの3種から同時押しするキーを選ぶという形式になっています。

こちらの画像の場合、Ctrl+0キーで翻訳ボタンへのショートカットとなります。
ショートカット設定ボタンのすぐ下の「翻訳後にフォーカスを対象プロセスに戻す」にチェックを入れておくと、翻訳された後にゲーム画面をアクティブに戻し、すぐにプレイが再開できるようになります。
大体の場合では入れておいたほうがいいでしょう。
ちなみに、パッドでゲームをする場合、Joy To Keyというパッドのボタンにキーボードでの操作を割り当てるツールを使えば、パッドを持ちながらPCOTに再翻訳させるといったことも可能です。

箱コンのLTを押すとキーボードのCtrl+0キーが押された扱いになり、翻訳ボタンへのショートカットとして機能するように設定した例です。
【DeepL連携について】
PCOTでの翻訳にはGoogle翻訳を利用しており、それだけでも十分精度の高い翻訳が表示されるのですが、さらに精度が高いと評判のDeepLと連携することも可能です。

DeepLは公式サイトの右上の「Windowsにダウンロード 無料!」という若干怪しさのあるボタンからダウンロードできます。
怪しげなだけで危険ではないので大丈夫です。

DeepLをインストールして起動した状態で、PCOTのほうでDeepLと連携にチェックを入れた状態で翻訳すると、DeepLがやや遅れて反応して翻訳してくれます。

メインのウィンドウには変わらずgoogle翻訳のものが表示されます。
見比べてみるのも楽しいでしょう。
【ほかにも】
色々便利な機能あるみたいなので試してみてくれ!!!
俺も試す!!
【終わりに】
PCOT製作者さんありがとーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


